インターネット的


糸井重里さんの「インターネット的」という新書を読んでいます。


新幹線に乗るのに車中でちょっと眺めるため・・・・くらいのつもりで手に取りました。第一版は2001年7月、インターネット情報を得るために一年前の本では古すぎるのでは?思いつつ読み進めると、そこには私にとっては実に示唆的なお話がたくさん盛り込まれていました。


これまで関わってきたインターネットへの私のスタンスが、それほど見当違いではなかったことのお墨付きをいただいたようでウキウキした気分になりました。


糸井さんのサイト「ほぼ日」から1〜2年遅れて立ち上げた「弁いち」サイトは、「ほぼ日」の一日数十万アクセスに対して、三年で十万アクセスという恐ろしいほどの人気の差はあるにせよ、同じようにほぼ毎日更新してここまでたどり着きました。


日に数件のアクセスから始まって、一年目でやっと10000アクセス、そのうち一日100アクセスを越え、ゆっくりゆっくりと積み重ねてきました。


サイトを持つ方にはどなたもそうでしょうが、見ていただくために始めたサイトですから、よりたくさんの方に見ていただきたいと思うのは当然です。当初からどうやってサイトの存在を多くの方にお知らせしようか、リンクをいかにたくさん張ろうか、Yahooに登録されなければ何の価値も無い、日記サイトにでも登録しようか、などなどあくせく考えたのですが、友人の「一日100アクセスくらいって、身の丈サイズで丁度いいんじゃない」という言葉に考えを改めました。


一日に100人の方が見てくださるくらいですと、80人の常連さん、18人の一見さん、2人の批判的目を持ったかたくらいの割合で、暖かく見つめられた安心感のあるサイトに育ってくれそうです。今ではおかげと200人くらいの方が見てくださっているようですが、皆さんなんとなく読み始めたとか、「弁いち」へお見えになってから見るようになった方ばかりです。


一万件に到達した時に、十万はその十倍、よくてもあと5年はかかるのだろうな思っていたのにこんなに早く達成しました。


未だにリンクも多く張らず、宣伝活動をしないで、ネット上お得意様だけのためにちまちまと続けているサイトは、実際の「弁いち」が80年も続けているのに一部の方にしか知名度が無い店そのもの全く変わりありません。


そういう店だからこそご贔屓にしてくださる今ご覧の皆様のために、これまでと変わらずゆっくりゆっくり続けていくつもりです。


変わらぬご愛顧を。


皆さんのおかげで到達した10万アクセスは私の勲章です。


ありがとうございました。