葬式


幼馴染が亡くなりました。


心筋梗塞による急死。40代のあまりにも早い死です。


自分の父や母の死には、喪主としての気持ちの張りが悲しみをまぎらわせてくれましたが、彼の死に顔を拝んだ瞬間、溢れる涙と嗚咽を堪えきれませんでした。


一日葬儀のお手伝いをさせていただいくと、こういうときの立ち振る舞いの違いが目に付きます。


香典場で香典を差し出し、芳名帳に記帳し、ご焼香、遺族へのお悔やみを・・・・という決まった流れでも、中に悲しみの気持ちが溢れながら、上品で堂々としてて、遺族へのいたわりの心を素直に表していらっしゃる方がいます。


変な言い方ですが惚れ惚れしてしまいます。


父のお通夜の場でも同じような記憶があります。


さるお寺の奥様でしたが、その流れるような立ち振る舞いと、気持ちのこもっていながらよどみないお悔やみの言葉は、私達遺族への心遣いが感じられいつまでも心に残りました。


深い悲しみがそのような「形」を超えるものなのかもしれませんが、身についた人間の品格が感じられる所作、立ち振る舞いは、気持ちを動転させながらも隠しようがない備わったものとして自然に表れるものなのですね。


そういう上等な人間になってみたい。