海 青き大自然〜ジャパン・インパクト


NHKで放送しているBBCとディスカバー・チャンネルが製作した「海 青き大自然」の連作を見ていると、「へーーー!」「ホホーーー!」「ワァーーー!」「スゲーーー!」の連続であります。


海は未知の世界に満ち満ちています。


こういう映像を撮ったことにも感嘆。


先日、日本の伝統の技を最先端技術に取り入れ、画期的なステンレス合金の包丁を作り上げたお話をしましたが、その番組のそのもとになった「ジャパン・インパクト」というプログラムを昨日見ました。


そこでは日本刀を作るための鋼(はがね)を精製する「たたら製鉄」が紹介されました。「たたら製鉄」で得られる「玉鋼」の純度の高さは、現在の最も進んだ製鉄技術でも作ることが出来ないのだとか。また、その玉鋼を作り出すような技術から生産された日本の刃物は、世界でもまれに見る天然砥石の質の高さと種類の豊かさが発達させたという事実も初めて知りました。


番組で見た古来から伝わるという「たたら製鉄」の手法というのは、映画「もののけ姫」でみた「エボシ集団」そのものでした。宮崎駿の考察の緻密さを改めて知りこれも驚きです。やっぱりそういうところでも彼の映画は半端じゃァありませんね。


それにしても日本刀を頂点にする日本の刃物の技術の高さを改めて実感しました。こういう包丁が存在するからこそ、食材を切ることに対する日本料理の研ぎ澄まされた感覚が生まれてくるのでしょう。普段当たり前のようにやっている仕事は、各国料理と比べた時、包丁使いがへたくそな私でも結構緻密であるな、と妙に悦にいってしまったりします。


というわけで、調子に乗りやすい私は日々の天然砥石を使った包丁砥ぎに一段と熱が入ってしまうのです。包丁が切れ味がよくなったからといって、即料理が美味しくなるわけではないのですが。