誰?


お客様来店時間のちょっと前、玄関先でぼんやり通りを眺めていると、通りかかった小さな子供を三人連れたお父さんが私に向かって軽く会釈をされました。


お顔に見覚えはあるのですが思い出せない、でもお客様に違いないと、「こんにちは、毎度ぉぉ」とお辞儀をしながら「えーーーと、誰だ?誰だ?誰だ?」


通り過ぎてしばらくしてから「あっ。○○の調理長じゃん」この地では高名な調理長さんでした。白衣以外を見たのが初めてでしたのでただのオジサン(失礼)にしか見えませんでした。


白衣のことをおいておいても、近頃物忘れがひどくて困ります。よる年波という言葉は今の私のためにあるようなもんです。通りすがりに挨拶をされて、どなたかわからないという経験が益々増えてきています。情けない。


逆のことも全く言えるわけでして、街の中、私が普段着でお得意様にご挨拶しても「えっ?誰?」という顔をされてしまうこともよくあります。あまりよくあるものですから、先に「弁いちです。いつもありがとうございます」とお声をかけるようにしているほどです。


お客様から見ると、一番わかりにくいのは普段仕事でかぶっている白い帽子のためのようで、素顔の時の髪の薄さ加減が想像できない・・・・・のだとか・・・・寂しい。