歩きながら


十日ぶりくらいのウオーキング。汗が気持ちいい。マイケル・ブレッカーのバラード、アンディー・ラバーン〜ジョー・アバークロンビーのデュオも耳に心地よくって、CD一枚半分も歩いてしまいました。


ワールドカップもあったし、梅雨の雨もあったし、仕事にも追われていたし、まっ、時間が取れなくても仕方ありません。


歩きながら献立のこともつらつらと考えていました。


今月はお椀が鱧と蓴菜、お造りが鱸の洗い、焼き物が鮎、煮物が加茂茄子・・・・・・オーソドックス過ぎます。「少しはひねり技とかなにか芸がないのか」とお客様に怒られても不思議でないほど芸がない。


前々回の日記でも書いたような、定番をまじめに取り組むのは私の身上とするところでもあるのですが、分とく山の野崎さんの独創性に溢れる献立を眺めたり、身近にも一シーズンで10-15くらいの新作を考えているこういう方がいたりすると、刺激されると言うよりは劣等感にないなまれたりしてしまいます。


日々こういう取り組みをなさっている方々には、「訳のわからない和風ドレッシングみたいな」という取ってつけたようなところが見られません。やっぱり始終新しい試みを考えていらっしゃるからでしょうね。


これでも、20代30代の頃はフレンチやイタリアン中華・・・・と食べに幾たびになにか取り入れるとことはないものかと考えていましたし、異業種の勉強会で得たものは必ず献立に組み入れようとしていたのですが、私のそれはまさにジタバタした取ってつけたような皿になってしまうことが多かったものです。


人には得て不得手があることも充分にわかるいい年なのですが、「創作」という才能が少しでも芽吹いてくれるよう神様にお願いしたくなります。