蓴菜(じゅんさい)


切り身の魚が姿のままだとどういう形をしているか、海ではどんな風に泳いでいるのか、野菜はどういう風になっているのか・・・・というのは見てみなければわからないものです。


「魚は切り身のままで泳いでいる」って信じていた奥様がいるという笑い話や、「落花生は木になっている」「大根は茎である」などと言われても畑を見るまではそのまま信じても不思議ではありません。


で、
この蓴菜じゅんさい)も、沼になっていて、大きな桶のようなものにのってつまむようにして採るのだと言われても、実際に葉っぱと茎がついているものを見るのは初めてです。


こんな風になっているのね。「ミズ」をいただいた青森出身の方から頂戴して納得しました。これが沼に浮いているわけです。


下の朱塗りの器に入っているのは私ン処で仕入れている青森産の蓴菜です。葉っぱになっているものの新芽に近い小さな粒とぬめりの食感が気持ちいい選ばれた品物です。


初夏の「つるん」という食感は鱧とともにお椀でお出ししようと思っています。