レストランガイド


見なければよかった・・・・と思っているのですが、「東京レストランガイド」というwebサイトがあることを知りました。


大都市中心ではありますが、全国の飲食店の批評を投稿するタイプのグルメガイドです。


規模も大きくて首都圏の有名店はかなり網羅されています。


例によって五つ☆でランク付けされているのですが、基準が明確でないために言いたい放題、厳しい批評もたくさん見受けられます。


東京、京都、大阪を中心に私自身が尊敬する店、どうあがいてもかなわないと思う店のランク付けを覗いてみても、必ず否定的な批評、クソミソにけなすがひとつやふたつは掲載されています。


私から見れば「あの素晴らしい店をそこまで言うか」と呆然としてしまうのですが、そういう厳しい見方をする方のほかの店への批評もざっと拝見すると、偏った主観がたっぷりだったり、味覚そのものに?マークが付くような方だったり、といちいち気にすること自体どうかと思うような批評である場合もあります。


それでも、批判された店にしてみればたまったものではありません。


いわれのない偏見と言えども、ネット上で公開され、たくさんの人が面白がってみているのですから。


こうしてみると、以前に何度もグチグチと繰り返した私の店を「広告に偽りあり」「この値段が信じられない」と公表したwebサイトなどかわいいものです。


私の店など足元にも及ばないようなレストラン、料理店でもけなされるのです。この手の方が弁いちを評価したら・・・・と思うと寒気がします。


東京を中心にした、有名店はこういう批判にも耐えていかなくてはならないのですね。私なら心ない無理解が重なれば店を閉めてしまいたくなると思います。


尊敬し、自らを戒める思いで拝見するグルメサイトがある一方で、ネットは「素人覆面グルメ評論家言いたい放題」の新たな時代を生みそうです。


できることならこの手の評論のための素人評論家さんが私ン処へ予約をくださる時には、ご自身のそれまでのコメントをお教えいただきたい・・・・「お客様においでいただいても、楽しい時間はお過ごしいただけないかもしれません」「私の力ではとてもご満足いただける自身はありません」と無駄なオアシをお払いいただかないようにお断わりする場合があったりして・・・・


東京の名店のように、厳しいご批判をさらりと受け流すようなしっかりした信念はとても持ち合わせません。言われない中傷であったとしても、傷つけばヘナヘナ崩れてしまうほど気弱な板前なのですから。