桜〜客上手
今朝のウオーキングで眺めた桜。
ここ浜松では早いと言っても一番咲き誇っている木で7―8分咲きです。今年は東京のほうが早いみたいですね。
というわけで、日曜日というのに陣取りもまだ穏やかです。
写真には見えにくいですが、この彼ら寝袋持参。泊り込む必要はなかったみたい・・・・それとも夜桜〜夜明けの桜を楽しんだのか??
一見(いちげん)から横柄なお客様というのがいます。同じ客商売が集まると「そうそう、いるいる、最初からけんか売っんじゃないかなって方」とお互いを慰めあうことしばしばです。
自分を大きく見せたいのか、「俺は客だ」と念を押しておきたいのか。どちらにしても賢い振る舞いには見えません。
逆に、一見から魅せられるお客様もいます。
宴席の下見を・・・ということでお昼に松花堂弁当を召し上がりながら、初めての店がどんな雰囲気なのかご覧に見えたお客様がいらっしゃいました。
「ようこそおいでいただきました。お飲み物はいかがいたしましょうか」
「どんなものがあるんでしょうか?」
というごく普通のやりとりからして、お店に対してやさしい雰囲気をお持ちなのがわかります。お話をしている間のお連れ様の女性も、聞き上手と言うのか目をそらさずにしっかりこちらのお話を受け止めてくださっています。食べてみよう、楽しんでやろうという意思が見えます。試してやろう、確かめてやろうという評論家まがいの気持ちは微塵も見えません。
ほんの一・二分で「この方々には美味しいものを召し上がっていただかなくては」と思わせてしまうお人柄でした。
一見の、お弁当のお客様でも、食後に試飲用にもらった稀少なデザートワインをサービスにお持ちしてしまうほどでした。
そんなに大層なお褒めの言葉ではないのに板前をやる気にさせてしまうのは「客上手」とでもいうのでしょうか。これはすでに能力と言っていいかもしれません。
素晴らしい。