ラーメン屋さんのこだわり


休日に情報誌で見たラーメン屋さんへ出かけてきました。


情報誌やグルメ誌での紹介というのは、しっかり読み、写真を分析(?)してみないと本当に力は把握できないものですが、この店なら意外といけるかも・・・・と思いました。


広々とした清潔な店内、ラーメン以外はほとんどない絞り込んだメニュー・・・・好感触です。


注文したラーメンは、スープも麺も柔らかくあっさり煮込まれたチャーシューも全体のバランスもよくできた美味しいものでした。


自宅からはちょっと離れていますので、わざわざ足を運ぶかどうかは価値判断の分かれるところでしょうが、充分満足できます。


スープにはことのほか思い入れがあるようで、塩、醤油、水、昆布などなどスープに投入されるすべての食材が厳選されていることがメニューに記されています。


店内には”NO SMOKING”の表示、「他店に比べて出来上がりに時間がかかるかもしれない」との表示、「お水はセルフサービスで」の表示、「閉店時間はスープが終わってしまうまで」の表示などが見えます。


「こだわりの」ラーメン屋さんとしてはこの手の表示はまだ少ないほうかもしれません。最近では食べる側も慣れてしまいましたが、「こだわり」とつけばつくほど店にたくさんの表示が書き立てられたりします。


曰く、
「香水の香りの強い人はお断わり」
「騒ぐ子どもはお断わり」
「ベービーカーはたため」
「大声で話すな」
「酔っ払いお断わり」
などなど


というのは、店としてもこういうお客様に困るほど客側のモラルが欠けているのか、モラルが欠けた客筋なのか、従業員が言葉で言うのがためらわれるのか、いちいち言うには忙しすぎるのか。


確かに客単価が低い分、訳のわからない有象無象が店に来る可能性も多い訳で、店側の防衛策としてわからないでもないのですが、できることならお客様にはなにも要求しないのが理想的です。


考えてみれば、私の店などフリーで危なさそうな人は店頭で「満席です」とお断わりしてしまえばいいわけですし、よく言われるように入り口が敷居が高そうな雰囲気がありますから、有象無象の心配自体ほとんどありません。


当然のように店には「要求」や「お断わり」の張り紙は一枚もありません。


お客様に要求することといったら、一年に何回か、12:00近くなっても引き上げられないお客様に「そろそろ、暖簾を・・・・」と申し上げるくらいです。それにしたって、居心地が悪ければお尻が重くはならないはずですから。


ありがたいことです。