名演その10〜パット・メセニー

パット・メセニーというジャズと言うのかフュージョンと言うのか、まっ、ギターリストがいます。


ともかく新作はすべて聞いてみたい、もちろん旧作も、リーダーアルバムだけでなく、サイドメンとして参加しているアルバムも含めてみんな聞いてみたいと思うミュージシャンです。


実のところパット・メセニーの最初の印象はいいものではありませんでした。


このときの演奏は、テナー・サックスの巨匠ソニー・ロリンズのバックでギターを弾いていたFMのライブ録音で、チューニングがずれていてとても聞きづらいものでした。


ミュージシャンとしてチューニングがづれているなどもってのほか。


しかし、考えてみるとこのときのグループは、ピアノレスカルテットでしたから、チューニングはベース、ギターが基本になるはずで、サックスはそれに合わせなくてはいけないのです。実はソニー・ロリンズのサックスのチューニングがづれたまま突っ走っていたとしか考えられないわけで、ロリンズならありそうな話です。


そんなわけで、理不尽にも食わず嫌いとでもいうように聞いていなかったパット・メセニーの音楽も、もともと力のあるアーティストですから、誤解を乗り越えて聞いてみれば、のめり込むのに訳はありません。


一年か二年に一枚の割で発表される彼のアルバムには、いつも新しい試みに満ちていて進化し続けています。


フォービートあり、フュージョンあり、フリー・フォームあり、トリオあり、レギュラー・カルテットあり、デュオあり、映画音楽あり、何でもあるのに常にその基本的なスタイルは変わらず、パット節とでも言うようなファンをなかせるフレージングが現れます。


ずっと音を聞き、グループの構成を見ていると、きっとこの人、ありとあらゆる音楽を聞き込んでいて、音楽だけでなく人間関係もすごく大事にする人なのではないかと思うのです。


友を信頼し、先達を敬い、若手を育てる・・・・きっと凄くいいやつです。


アーティストにありがちなお山の大将的な不遜な感じが全くしません。


いいやつが作る何でもありの音楽なんて、究極のつまらない音楽になりそうですが、もう二十数年私の心をつかんで離しません。


予約してある次の新作も楽しみ。同時代を生きているもっとも偉大なミュージシャンの一人といってかまわないと思います。


妙に気になるCM音楽


三菱モータースのCMに続けて使われているギター弾いてる人。


音にビート感があって、「ポンニチ」じゃないよね、きっと。だれ?


ケリー・チャンが出ている中国茶の歌の人。


Uncle Krackerとか出ていましたが、歌いまわしの巧みさがいつも気になる。どうゆう人だろ?