ミステリー


ミステリー本についてはどうもポリシーがないというのか、自分で面白い本を見つける目がないものですから、皆さんのお勧めにしたがうことにしています。


で、
毎年年末に企画される「本年度のミステリー・ランキング」などというものを目にすると、ついランキング上位のものは「とりあえず」ということで買ってきてしまうのですが、さすがにこの手のものは面白くて正月に読むには最適です。


2001年の海外物ミステリー・ランキング、ベストワンはB・テランの「神は銃弾」、文庫本ですから即購入。国内物はダントツで宮部みゆき模倣犯」、宮部作品は文庫になってから買えばいいやと思っていたのですが、他を引き離してのベストワンでしたので1800円上下巻でもつい買ってしまいました。


ほかに、文芸評論家が「宮部みゆきはかつての松本清張の地位を得るかもしれない」という言葉を思い出して、読んでいなかった「影の地帯」。ウィングフィールドの「夜のフロスト」。天才アラーキーの新書本。下田徹「板前修業」などを購入。


さてどれから手をつけましょうか。


年末のおせち料理の仕込みで感じたこと。


まだまだ、自分には技術的に進歩の余地があるのかもしれません。


もちろん、日々より美味しいものをより端正にと気持ちを込めているつもりではあるのですが、進歩の余地というのは鍋や焼き台に向かっているときに、素材の持ち味とかそれを生かすための微妙な火加減とか味加減とかの繊細な部分の、言葉に表せないようなさじ加減がきらっと見えるときがあるという意味でです。


「あっ、これか」と見えるとでもいうのでしょうか。


こんな俺でもまだ上手になれるかもしれない、と嬉しくなってしまいます。


とはいっても、一皿に現れたとき、お客様にどれだけ伝わるかどうかはわかりません。


こういう積み重ねをしていれば、化けることは無理としてもほんのちょっとづつはましなものができるようになってくるかもしれません。


力のある職人さんは早いうちにそういうものを身に付けているのでしょうね、ボンクラゆっくりやるしかありません。