先生の採点
今年も講師を承っている調理師学校の出品会で審査員をしてきました。
日本料理を学んでいる生徒達の卒業試験の一環です。
それまで学んできた事をすべて献立として表せなくてはいけませんから、時間をかけて取り組むようです。
専門学校で一年もしくは二年、専門分野のみを学ぶのですからさぞかし・・・・と思うでしょうが、現場で「明日もお客様が来てくださるだろうか」と、生活を賭けて仕事をするのと、学校で学ぶのとでは大きな差があります。
厳しく言えば、ほとんどものになりません。
「これを食べてみて自分自身がホントに美味しいとおもう?」と本人を呼んで問い掛けて見たいと思うほどのものが並んでいます。
教える先生方の力があっても、受け取る側の生徒の気持ちはまだまだです。
専門学校に通わせるために何百万もかけているご両親の事を思うと、暗澹たる気持ちになります。
中に気合の入っている作品を見ると、少々は光が見えるような気がするのですが、たぶんこの中で料理人として大成していくのは、5%はいないのではないかと思うのです。
大成など程遠い私からみてもそうなのですから、料理の世界は厳しい。