冬瓜


昨日の日記を何度もアップしては書きなおし、書きなおし、どうも座り心地が悪くて・・・・いい訳です。


グルメランキングやグルメ評論家をまとめて否定しているわけでも何でも無くて、いつも参考にしたり励みにしているこちらや、尊敬しているこちらのような方もいます。


ただ、料理屋の店主としてはそういう場で評価されたり、マスメディアに取り上げられたりを意識しすぎるあまり、料理を勝ち負けで考えたり、テストでいい点数をとるみたいになってしまいそうになるのが問題なのです。


「ここまでやったぞ、どうだ!俺が一番だろ」という押し付けがましい料理ではなくて、「お客様に楽しんでいただくためにコツコツ積み上げてきました。お口に合いますでしょうか?」(口には出さないけど)みたいな謙虚さのある料理・・・・・理想です。


ってなことを「鞍馬」さんのお蕎麦で教えていただいた気がしたのです。


といういい訳はさておき、冬瓜のお話。


掲示板で料理法のお問い合わせがありましたので板前日記で書いてみようと思います。


今がとても美味しい冬瓜、下処理が大事です。


まずは大きな冬瓜を煮やすい大きさに切ります。4cm角くらい。


濃い緑色の皮をなるべく薄くむきます。表面に包丁で5mmの網目のような切れ目を入れて火を通りやすくします。


表面に重曹を一つまみ刷り込むように塗ります。


10分ほど置いて、たっぷりめの水から茹でます。20分位。


茹でる作業は蒸してもOKです。その際は重曹は必要ありません。蒸し時間は25-30分くらい。


茹でた場合には、竹串が通るくらいに柔らかくなったら水に軽く晒します。
(蒸した場合は晒す必要はありません)


柔らかくなった冬瓜を鍋に並べ、みりん、酒を同割り鍋に注ぎます。目安は冬瓜が1/3かぶるくらい。


鍋を火にかけて沸騰させアルコール分を飛ばします。


たっぷりめに出し汁を注ぎ弱火で煮こみます。その際、昆布、追い鰹(鰹節をひとつかみペーパータオルでくるんだもの)を足します。特に昆布はたっぷりと。


5分くらいしたら、砂糖、塩、薄口醤油で味を整えます。10分ほど弱火で煮てゆっくり冷まして味を含ませます。


シンプルな冬瓜の煮物の出来あがりです。


食べる前に熱々におぼろ昆布をのせてもいいでしょう。


冬瓜はそれ自体の味が淡い物です。出しの味をしっかり含ませてあげて初めて美味しく感じられます。


試してみてください。