ビックバンド・ジャズ


最近ではビックバンド・ジャズを好んで聴く人はめっきり少なくなってしまいましたが、私が学生の頃にはまだかなり人気のある音楽で、HIGH-SOCIETY ORCHESTRA、LIGHT MUSIC SOCIETYという競い合う学生バンドがありました。


私はHIGH-SOCIETY ORCHESTRAのメンバーだったものですから、当時としてはかなり幸せなアマチュア時代を過ごすことができました。


その両方の学生バンドのOBバンドがジョイントコンサートのためにこの地を訪れました。


ジョイント相手はBLUE-NOTES ORCHESTRAというこの地の社会人バンドで、このバンドにもほんの一年ほどですが所属していたことがあります。


OBバンドのメンバーには二十数年ぶりに出会う当時の仲間たちが含まれています。同窓会という意味でも懐かしい再会でありました。


皆年相応に、5-10kgは太り、頭は薄くなり、身なりはよくなっていました。


しかし、嬉々として楽器を持ち演奏する姿は二十数年前と変りません。もしかすると学生の時より音楽を楽しむ充実感があるようです。昔授業そっちのけで練習に明け暮れた蓄積は、その余力だけでも素人が一生音楽を楽しむには十分です。


久しぶりに仲間たちが演奏する姿と、スイングする音を聞いてしまって、やっぱり来るんじゃなかったと半分後悔しました。


血が騒ぎ出してしまったのです。


倉庫で埃をかぶっている楽器を取り出して見ようか。