すごい蕎麦


すごい蕎麦を食べてしまった。


すごいって言っても、すごく美味い・・・・じゃなくて。


休みの日の昼、時間がなくて手近にあったある蕎麦屋さんの支店に入りました。


店にはおばちゃんが二人。


まっ、おばちゃんだからといって侮ってはいけません。


茹で上がりを竹で編んだ大きめのざるにあげ、かなりたっぷりの冷水に晒す手つきをみて「おっ!いけるかもしれない・・・」と思ったのですが、食べて見ると。。。。。


もそもそしていて喉を通っていかない。


蕎麦なのにしっかり噛まないと食べられない。


無理矢理ざる一枚を噛み砕きました。


麺類はとても好きですので、のびた蕎麦、ラーメンでも結構美味しく食べてしまう私でもお手上げでした。


本店には行ったことはないのですが、メディアでも時々こだわりを伝える記事を見ていた店です。


「こだわりの蕎麦屋さん」が支店を開く事自体、こだわりを捨てた・・・・と言っては言い過ぎかもしれませんが、蕎麦屋はある意味店主自身の技術と心意気を食べるようなところがある食べ物になりました。


こだわりの支店を開くのであれば、それなりの弟子が独り立ちして、である事が望ましいと思います。


店舗展開して儲けるのと、こだわりと称して仕事を売るのとは相反します。


ある職人さんが言った一言は的をえていました。


「職人として恥ずかしくない仕事をするのが目標です」と


当たり前のようですが、「職人は人様に恥ずかしくない」というのが仕事のひとつの基準です。


店舗を広げ儲けるためには恥ずかしさはどこかでたくさん捨てなければなりません。


儲けるという事はそういう事です。


エルメスジョエル・ロブションのように最上級の物で儲けることが出来たと言うのは稀有の例です。


私ン処は儲かってない・・・・といっても職人だからじゃなくて、単に商売が下手なだけですが。