ブラック ミュージック
久しぶりにマーカス・ミラー(ベーシスト・プロデューサー・コンポーザー・etc.ect.)の新譜を聞いて思いました。
たった4小節であふれ出る黒人ならではのファンキーなノリ、グルーブするリズム。馴染みのない歌手が参加していても、歌が上手いのは当たり前の事。
こういうのを少しでも聞いて日本の音楽シーンを振り返ると・・・・かなり恥ずかしくないか??
今若者に人気の歌い手達は歌がお上手、日本人離れしたリズム感・・・・といったってほとんどがアメリカの黒人達の音楽を目指して、と言えば聞こえはいいけれどまねをしているだけ。
「アメリカのまねっこ」などと言う言葉自体使い古されたことではありますが、憧れるのはいいけれどまねをしているだけでは埒があきません。
それを聞く側もいつもでも変らず、まねっこを「かっこいい」と思うこと自体なんかつまんないことです。
人種で音楽をくくるのは見当違いと思いはしても、例えばアメリカでは、白人がブラック ミュージックを真似していたらかなりカッコ悪い。決してメジャーにはなれません。
「まねっこ」がアメリカデビューしたところで、そのくらいの歌の上手い歌手はかの地には履いて捨てるほどいます。日本人としてのアイデンティティーがなくては成功しないのはわかりきった事です。
だから、松井某だったか、シンセサイザーと尺八を使った音楽のほうが遥かにアメリカでは人気があったり、喜多郎がグラミーを取ったりします(個人的にはこれも恥ずかしいけど)
世界の音楽を知った上で、自分の音楽を想像して世界へ発信できる音楽家は出てくるのか?
若者偏重のまねっこ音楽からは出てくる気がしません。
秋吉敏子を見てみろ、小沢征爾を見てみろ、彼らこそ恥ずかしくない私達が誇る音楽家だと思うのです。彼らの生き方自体カッコイイ。