接待


日本料理店のお決まりとしての「接待」というヤツが私ン処もたくさんあります。


接待される側が「あの店がいい」とありがたいことに指名してくださる事もあり、接待する側が「あのオヤジにまかせておけば大丈夫だから」と予約をくださる事もあります。


いずれにしても、双方のお客様との信頼関係がとても大事です。


よくいう「おまかせ」できる(値段的にも内容的にもサービス的にも)安心感をお客様に与える事ができれば確実にリピーターになっていただけます。


接待の場合には、接待する側される側、主にどちらの満足に重きを考えるべきか?


ケースバイケースではありますが、接待する側にして見れば、受け手が満足する事が一番大事です。かといって、今のご時世、どなたも使い放題というわけにはいきません。


「予算は○○円以内でお願いします」とキッチリおっしゃっていただく事もあるのですが、大概の場合一応の概算はあっても「後は流れしだいで」というアバウトな事のほうが多いものです。


そこで微妙なさじ加減が必要になります。


このお客様が接待する側に対してどの程度大事な方であるのか?


どの程度の予算を使う事が接待する側にとって満足度が高いか?


接待される側が私ン処のお得意さまである時、普段以下の料理とお酒の内容にならないようにどのように接待する側に説明すべきか?


予算と内容の満足度の狭間で、両者を納得させるべくキメ細かい気遣いが必要です。


例えば、お客様によっては、接待する側に無理をいって高価なお酒をご用意し、「かなり高かったけど、それ以上に満足してもらって成功だった」という場合もありますし、


例えば、たくさん飲んでもらって量で満足してもらっても、いざ計算書を見ると意外に安くて予算の負担が少ないというからくりにして見たり。


例えば、接待する側の力の入り具合を、食材の高価さやお酒の稀少価値をアピールする事でチラッ、チラッと嫌味でない程度に見せてしまったり。


なんかやり手ババァいや、おばあ様の手練手管みたいでしょ。


でも、成功したら快感。