引退


昨日の回転寿司とは究極に対峙する、というよりは別の食べ物といって間違い無いなかったおすし屋さん、銀座「きよ田」さんが引退なさった事を掲示板で知りました。


このサイトを立ち上げたばかりの頃、店に伺ったときの驚きを日記に書きました。


私など「行ったことがある」というだけの経験しかありませんが、あのお寿司を食べる事ができたというのは幸せです。


おそらくまだ50代半ばくらい、以前より早い時期での引退を聞いてはいましたが、それでもお客様がなかなか辞めさせてくれなかったとか・・・。


ジョエル・ロブションの引退が55歳。


私が大好きだった名古屋「ほかけ」のご主人も50代後半には引退を常に口になさっていました。(やっぱりなかなか辞めさせてもらえず病に倒れられました)


やはり掲示板で知った神戸のレストランも盛況のうちに閉じられたとか(たぶん「ジャン・ムーラン」の美木シェフ?)


このクラスの料理人の引退を聞くと、「同時代を生きられてよかった」とか「彼の料理を食べる事ができたのが幸せだった」とか「もう一度あの店に行って見たかった」という気持ちにさせられます。


勢いのあるうちに惜しまれつつ引退する。


引き際を心得た、料理そのもののように潔い辞め方は料理人としてはあこがれてしまいます。


私だって今も引退時を考えています。


いっぱい楽して遊びたいっていうだけの事。


「勢い」とか「惜しまれつつ」には無縁ですが。