チーズ
ウオーキングの途中で、ある小さなワイン屋さんの張り紙を見かけました。
「チーズフェア開催中 おいしいチーズがたくさんあります」
立ち寄ってみると、何種類かのチーズが冷蔵庫に並んでいます。主なワインの品揃えはというと・・・・それなりの選んだものがありますが、今すぐ私ン処のラインアップに欲しいというものはないという感じ。
チーズの中には「ウオッシュタイプ」らしきものがあるではありませんか。
それを手にとってレジカウンターへ、奥様らしき方が包装しながら「表示の賞味期限は過ぎていますが、このタイプのチーズはこれからのほうがおいしいですので」
「はい、気にしません。チーズは熟成が大事ですものねぇ」と私。
「わかっていただける方に召し上がっていただいてうれしいです」とにこやかにおっしゃいました。
以前に比べると、この地でもずいぶんといろいろな種類の本格的なチーズが手に入るようになってきました。
それでも、主流はカマンベールタイプのようなクリーム系や、パルメジャーノ・レッジャーノのようなハードタイプやコンティやミモレット、よくて青カビタイプ位で、熟成の頃合難しい、くさーーーいウオッシュタイプはなかなか手に入りません。
どの商売でも一緒ですが、世間一般にはまだ認められていない商品を定着させるのには、その道への見識と愛情、忍耐が必要です。
「こんなに素晴らしいものなのに、なんで皆気づかないんだろう・・・」という歯がゆい気分を散々味わって、脆くも崩れ去る、ということのほうが多いくらいです。
需要の範囲が狭い田舎町では特にそうです。
この店も、我慢強く各種のチーズを扱ってくれれば、チーズ好きには本当にありがたい存在になるでしょう。
と、「ガンバレ」の声援を心の中で送りつつ店を後にしました。
で、
家に帰って袋を開けると[Le Cremiot Normand」とチーズには書いてあります。
これって、ノルマンド種の牛乳を使ったカマンベールタイプ?ウオッシュ系じゃなかった。
思い込みの激しい私が、見た目だけで勘違いしていました。
それでも、これからエポアスとか、シャビシュー、ピラミッドなんかも揃えられるようになってくれるといいな。