久しぶりのイタリアン

久しぶりの東京のイタリアンでした。


西麻布の「アクアパッツア」へ行ってきました。


当日の急な昼の予約で、しかも「できれば夜のコースを」という注文を快く引き受けてくれ、一週間はダイエット強化週間にしないといけないほど、たっぷりと満足しました。


前菜たくさん(十数種類のアンティパスト)
アクアパッツア(糸より)
駿河湾産赤座海老のリングイネ
フレッシュポルチーニのリゾット
鴨の燻したローストとレンズマメ
デザート数種
エスプレッソ
グラッパ


ワイン フォンタローロ1997(トスカーナ


アンティパストは一つ一つがよく考えられていて数が多くても無駄がありません。


アクアパッツアは店名になるくらいですから、さすがの美味しさです。糸よりの美味しさはもとより、添えられた黒オリーブ、ケイパー(見たこともないほど大きくて香りがある)、ドライトマトの調和がすばらしい。


パスタは赤座海老の鮮度が良いので、リングイネに絡まるソースがとてもまろやか。


リゾットに入ったポルチ―ニは、もう名残に近いというギャルソンのお話でしたが、薫り高くてチーズとの相性がよくてお代わりをしたいほどでした。


鴨とデザートは店のレベルを考えれば・・・まあOKというところでしょうか。


サービスの質はとても高く、料理に対する認識がとてもしっかりしていました。ワインの薦め方もほぼベストに近いと思いますし、実際の味わいは、97年でも30分で熟成感が現れ、サンジョベーゼ種のワインの経験の中でもかなりいいものでした。


客席数20-30ほど、西麻布とはいっても住宅地に入り込んだ奥まった地。


おそらく、マスメディアを利用した上手な売り出し方があったとはいえ、調理長の日高良実さんの実力で、開店からあっという間に一流店にのぼりつめただけあって、素晴らしい料理とサービスでした。


同系列に確かもうニ店舗あって、今では調理長自身がアクアパツアの調理場に立っているわけではないのですが、彼の精神と技術は十分に伝わってきました。


弟子にもこれだけの仕事をさせることができる方の、ご自身の一皿を食べてみたいと言うのが次の望みです。


一人の料理人ができる店は三軒までと聞いたことがあります。イタリアンという素材を重視した料理です。日高さん自身の作る皿は、今日食べた優等生の料理からさらに一歩踏み出たところにあるのではないかと思うのです。