たまがっど

今日鹿児島から届いた麦焼酎「たまがっど」(かの地で驚くという意味だとか)


以前に「がらるっど」という優れた芋焼酎を使っていることを紹介したことがありましたが、同じ蔵が新しく世に出した麦焼酎です。


樫樽5年貯蔵、5年以外のブレンドはせず、原酒を割り水して27%が最上であると判断して造られたものだそうです。


「三十年古酒ブレンド」筆頭に私ン処でも数種類の熟成させた麦焼酎を用意していますが、どれも麦焼酎としては比較的高価な品物。「たまがっど」は普段飲みとして、食中に楽しんでいただくとてもお手ごろなものです。


「お手ごろ=そこそこの味」と思ったら大間違い。5年という熟成は色をほのかな琥珀色に変化させるだけでなく、味の点でも上質のモルトを思わせるようなまろやかな仕上がりで、飲み口は極めてスムース、安物の麦焼酎のイメージからはかけ離れたところにあります。


おそらくブラインドでテイスティングしたら、麦焼酎であると判断する方はいないのではないかと思います。


お湯割や水割りでは申し訳ないので、ストレートかロックで召し上がっていただきたいと思っています。(梅やレモンで割りたい方には紹介しません)


もちろん食中でもいいですし、食後、満腹になった後、氷を揺らしながら話を咲かせるためのいい友になってくれるはずです。


小さな蔵が、こういう良心的でいい麦焼酎を出してきたことは時代の変化を感じさせます。


吉四六」を手に入れようとして酒屋さんを尋ね、けんもほろろに断られたのがもう20年も前、その後「百年の孤独」に踊らされ、「森伊蔵」には未だに苦労していることを考えると、こういう焼酎こそ大事に大事に使っていきたいと思います。


「たまがっど」お勧めです。