ブルゴーニュ ボルドー
ワインのお話をさらに。
私ン処のワインリストはほとんどがフランスのワインです。
白ワインの内に何本かのロワール産があるくらいで、イタリア、スペイン、新世界のワインはごく少量です。
理由は単純、おいしいからです。
個人的にはチリもオーストラリアもカリフォルニアもイタリアも嫌いではありませんが、結局行き着くところはブルゴーニュ、ボルドー、シャンパーニュです。
「チリワインは安くてうまいんだぁ」
「最近のカリフォルニアはフランスをしのぐ勢いだ」
「オーストラリアも捨てがたい」
などなど、お客様のお話はよく聞きますし、確かにおっしゃるとおりです。
でも、それらのワインはボルドーの選んだシャトー、ブルゴーニュの顔の見えるドメーニュよりうまいですか?スプマンテ、バン
ムスー、スパークリングはシャンパーニュを越えましたか?
大概のものは「値段の割に」という前置きがつきます。
値段の割にでしたら、是非ご自宅でお飲みください。
安上がりです。
私ン処のワインは、それなりの熟成を経て、日本料理にも合わせることが可能か、もしくはワイン好きであれば、四の五の言わずにともかく飲んでみたい、と思われるものだけを置くようにしています。
ですから、きっとお店屋さんのセラーなり棚に、今現在並べられているものが、そのまま出てくることは多くはありません。
ブルゴーニュ、ボルドー。
知れば知るほど、その魅力の奥深さに酔いしれ、怪しさにウットリしてしまいます。
それでも、今まで経験してきたのはその中のごくごく一部です。
一生かかっても、その魅力の百分の一も理解できないことは分かり切ったことです。
それ以外のワインについて勉強している暇などありません。