昇進


もう昇進などという言葉では当たらないほど偉くなられたKさん。
新聞の一面で専務へ抜擢されたことが報じられていました。


もう30数年来のお得意さまです。
平社員の時からと言いたいところですが、主任になられたときに初めてお見えになってからずーーーーと浮気なくご利用していただいています。


着々と昇進を重ねられ課長になり、部長になり、本部長になり、取締役になりとうとう専務となられました。


私など昇進とは別の世界で生活していますので、お得意さまの仕事が評価されお偉くなっていくのが自分のことのように嬉しく思えます。


もちろんどんなときでも私ン処のお得意さまへのスタンスは変わらないつもりではありますが、仕事で常に努力を怠らず、どんなに偉くなられても不遜にならず変わらぬご贔屓をくださる方が長いお得意さまであることは私どもの店の誇りです。


よく、「Kさんがどんどん上り詰められて頂点まで行かれるのが、私の楽しみなんですから、ずっとご贔屓に」などと冗談で言っていたののが、冗談でなくホントに頂点まで上り詰められるかもしれません。


いつも極めつけのワインばかりを持ってこられるNさん。
こういうワイナーの持ち込みは大喜びでお受けします。(必ずご相伴させていただいています。飲ませてくれないお客様、私ン処のリストより貧弱なワインの持ち込みは不可です。)


今回はラフィット ロートシルト’82。
あの’82です。
ボルドーの’82は特筆すべきビック ヴィンテージですが、4級5級クラスがいま最高の飲み頃。グランバンクラスはもう少し熟成させても・・・と思ったら大間違い。


抜栓、デキャンタ後 即 旨い!!!!


ラフィットだから言えるのかもしれません。
同じポオイヤックでも2〜3年前にいただいたムートンはその時もう少々の熟成が必要かなと思いましたが、お客様のお話では「私が空けたのは抜栓してあまり長く持たなかったよ」とのお話。


ボトル差、保管状況の差、などなど20年近くを経たワインは一筋縄では理解できません。


それにしても旨かった。
形容する賛辞の言葉はいくつあっても足りません。
この一年で飲んだものの中で最もエレガント。最上の一本でした。