三陸の鮪 聖護院蕪

clementia1999-11-30


この寒さで漁が少なく白身魚の少ない日が続きそうです。

一週間ぶりに三陸の鮪の極上品が入ってきました。
11月の初旬から入荷はあったのですが、やっと使うに値する品物になってきたようです。
鮪、特に赤身のおいしさはなかなか理解してもらえないものです。
テッパチと呼ばれる胴体中心部分の柔らかい真っ赤な部分は
ほのかな酸味と独特のうま味があっておいしいもの
このあたりのうまさがものにできると鮪の見極めも一人前かもしれません。
この辺の鮪になると図体もでかくて
私ン処のように小さな店では1/8を使うのがやっとです。
それも4〜5日間で使い切ります。
おろしてから3日目くらいの熟成感が一番おいしいときかもしれません。

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も一つは聖護院蕪
地物の蕪が野球ボールくらいですから
ほとんど赤ん坊の頭くらいの大きさ
身が詰まっていて甘みのある蕪です。
鯛といっしょに炊き合わせて「鯛蕪」として召し上がっていただきます。
鯛蕪にはなんといってもこの聖護院蕪です。
この蕪がなければやりたくない献立の一つでしょう。
単純な料理ですが鯛のうま味と蕪の甘みが一体となって
双方がさらにおいしく感じられます。
鯛の骨も白焼きにして出汁に加えます。


寒さが増してくるとおいしさも倍に感じられるのは
日本の季節感のすばらしさ
日本料理を生業とできたことが幸せです。