ペルシャ ああペルシャ


きっかけは一枚の招待状でした。
十年以上前
大好きな棟方志功展と行ったこともない絨毯展 どちらも最終日
普通なら間違えなく棟方志功展に行くはずなのですが
どういうきっかけか絨毯展に出かけていました。
まだ関税やらなにやら、やたらに高いという印象しかない「絨毯」でしたが
そこでイラン人商人が最後に展示品ではない筒から出してきた品物
小さな「お祈り用の絨毯」の美しさに電気が走りました。
見たこともないほど細い目(1cm 12*12だったか?)
鮮やかな緑の地にうっとりする細密な文様
座布団二枚分くらいで\3000000
大きな何千万もする絨毯より遙かにすばらしい小さな一枚で
すっかり絨毯の虜になってしまいました。


もちろんそんな逸品は買えるはずもなく
ながーーいローンを組んでパキスタンの絨毯を購入したのでした。
それからというもの
良いものが集まる絨毯展にはなるべくうかがい
「見るだけ」「見るだけ」
を重ねてきました。
それでも下手な絵画展よりずっと楽しいことを実感し
毎回「ウットリ」「ウットリ」
枚数見ていれば当然見る目もソコソコは養われます。


店を新築した3年前も
玄関には絶対ペルシャ!!
と個人の良心的な輸入業者とのお付き合いができて
完成直前に絨毯選びをしました。
玄関に4〜5枚のペルシャ絨毯をずらっと並べ、
さあどれにする
並べた総額いくらだろう??ちょっとこわいくらい。
気に入ったものと店にマッチしたものは違って名残惜しかったものの
選んだのが今玄関に引かれた一枚。
使って使って70年後には味が出てくるそうです。


「おっ!いいペルジャンだね」
とおっしゃってくださる方は2000人に一人くらいですが
私にとっては新築後の目玉の一つ
ただの自己満足ですが


私ン処は自己満足が多すぎます。