甘いって言わないで


グラッハー ドームプロブスト リースニング ベーレンアウスレーゼ ヴィリ シーファー


ちょっとワインに詳しい方でしたら
おっ
スゲー
とわかるんですが、
この長たらしい名前は、そう、ドイツワインの名前です。


グラッハードームムブロプストは場所と畑の名前
リースニングはブドウの種類
ベーレンアウスレーゼはワインの等級
ヴィリ シーファーは造り手
理解してしまえば実にわかりやすい、すべてを網羅した呼び方です。
これがドイツらしい几帳面さなんでしょうか。


ドイツワインはまだ逆風の時代が続いています。
ふた昔前の、ワインと言えばドイツの白。
甘いのが人気だった時代はもう遙か彼方のことになってしまいました。


今はなんと言ってもシャルドネ
ブルゴーニュ コート.ドールのワインを頂点にひたすら辛口指向が全盛です。


ドイツワインがいい。ってかたは
あまりアルコールにお強くない女性。
ドイツを旅行したことのある中年以上の男性。
なぜかこの男性陣、小金または大金を持っているせいか
皆、アイスワイン(そう大したことない)を飲んでくるか、買って帰ってくる方が多いのがお決まり


実は、その先にドイツワインの奥義
と言ってはいいすぎですが、すばらしさがあるようです。
これには、何度も言ってる「甘い!」っていう
否定的な辛口信奉から脱却した人だけに与えられた至福の世界があるようです。


「ようです。」というのも私、まだ、ほんの入り口に立ったところ。
ベーレンアウスレーゼ
トロッケンベーレンアウスレーゼ
アイスワイン
などのヴィンテージ物も含めて、極甘口のすばらしさには
何度か打ちのめされる幸福を味わっていても
QbA やカビネットの辛口(ドイツワイン的辛口)の経験はお粗末なもの。


今日いただいたヴェリ シーファーのカビネットはしばらくぶりで出合っためっけもん。
ベールンアウスレーゼも含めて少しまとめて買いたいと思うワインでした。
(かなり稀少なワインでもあります。)


が、が、が、
果たして、このワインが正当に評価される時代がやってくるのか?
そこんところが不安です。


十年近い暗い長い赤ワイン不遇時代のことを思えば
これも、長い目で見てみましょうか。


数年売れ残れば、ベーレンアウスレーゼアイスワイン
さらに黄金色の貴婦人に成長していて
今度は売りたくなくなっちゃうこと請け合いです。


そのころには在庫をいっぱい抱えて息も絶え絶えかも知れませんが。