Mr.◯◯


返還前の香港へ旅行したときのことです。
友人が仕事で在住していたこともあって、
彼がすべてアレンジしてくれるという理想的な滞在でありました。


福臨門 リージェントのメインダイニング は席の事前予約はもちろん
献立までFaxでやりとりするという念の入れようで
ホテルも彼のお薦めで日本人団体がいない出来たてのA
hotelでした。


福臨門 リージェントの料理のすばらしさや
陸羽茶室の雰囲気、町のお粥屋のうまさ等々
食べることだけでもとても1回のお話では語れないもので、
今回はホテルのお話。


香港到着時は仕事が忙しい中、友人が迎えに出てくれ即、ホテルへ
ところが、シービューの2部屋を予約したあったにもかかわらず
山側の1部屋しか間に合わないので少々待って欲しいとのこと
部屋が確保できたのは夕食間近のことでした。


こんな時ヘラヘラ笑ってしょうがない、とあきらめる日本人になってはいけない、
と旅慣れない故の変な高揚感もあって
私にしては異例の強い口調で抗議しました。
英語で
こういうときには何とか通じるのが不思議なのですが。
友人も、「こういうことでは会社での利用も考え直さざるを得ない」
とチクっとやってくれました。


すると、
部屋にすぐマネージャーがやってきてお詫び。
次ぎにサブマネージャーがフルーツを持ってくる。
翌朝からはクッキーとタップリのミルクが毎日届く。
フロント他皆が、「Good Morninng Mr.◯◯」
ってな具合で、名前呼ぶようになる。
(部屋数はかなり多いホテルなのに)
帰りには空港へのタクシーを頼むと
「私どものリムジンを用意してあります」
と、ベンツのリムジンが、横付けされマネージャーのお見送り。


このやりすぎなと思うほどのフォロー。
でも、単純な私はすっかり機嫌を直して、というより良くして
次ぎもこのホテルを使おうと思ってしまうのでした。


サービス業のトラブル解決の極意を見せてもらったと言ったら大袈裟でしょうか。