モヤモヤ ある?


鳴り物入りだった映画「ラ・ラ・ランド」は残念ながら劇的に(?)作品賞オスカーを逃してしまいました。


久々の王道ミュージカルときいて、アカデミー賞授賞式前日に私も楽しみに観てきました。


よくできた心地いいミュージカルであったのですが、私の周りでは「素晴らしいんだけど、モヤモヤするものがのこるぅ」という声がその後いくつも聞こえてきました。実は私も。


そのモヤモヤって。。。


ある人はデ・ニーロ ミネリ「ニューヨーク ニューヨーク」のパクリじゃんといい(オマージュと思うべきかぁ?) ある人は最後の夢落ちみたいな二重構造がイヤというのですが、私のモヤモヤはジャズ屋独特の音楽的重箱隅つつき型なもの。「そんなことどうだっていいじゃん」と言われそうですが。。。個人的モヤモヤはいかんともしがたいのですね。


男性主人公はジャズミュージシャン。ストレート・アヘッドなジャズを志向し、そんな演奏だけで生きていきたいと願います。


お金のために雇われて演奏するポップな音楽にはどうしてもなじめず、ツアーを途中で降りてしまいます。


が、
降りたポップな音楽って「ジョン・レジェンド」なんですよねぇ、ものすごく高レベルでかっこいい。


今時ジャズ屋がポップを否定するっていうことが私にはなじめません。スティングと一緒にやっているブランフォード・マルサリス ケーニー・カークランド (最近の)クリスチャン・マクブライドがお金のために嫌々か?とてもそうとは思えません。スティーリー・ダンで一緒だったスティーブ・ガッド ウェイン・ショーターが残した演奏がお金のためだけだったらたった、数小節が伝説にはなりません。


音楽の垣根を作るのはストーリーとしては説得力がありそうに見えますが、音楽好きにすでに過去のものです。


で、
ストレート・アヘッドなジャズを目指す音楽家のメインとなるテーマ曲がラテンなのも違和感(ビートはフォービートなんですけどね)


ほーんと些細なことなんですけどねぇ、モヤモヤはモヤモヤとして残ってしまったのであります。面倒くさいジャズ屋の戯言として聞き流してください。