なくなるのか?表の顔と裏の顔


一昨日、google急上昇ワードに佐々木俊尚さんの名前がしばらくの間一位にあげられていました。


佐々木さんは私が唯一の有料のメルマガを購読する、その発言を極めて信頼するジャーナリスト、tweetも欠かさずチェックするのは佐々木さんくらいというくらい私にとって大切な発言者です。


何があったんだ?


google急上昇ワード一位なんて、TVで一般には知名度の低い方が有名番組に出たりする時くらいですが、佐々木さんがその手の番組に出演することは考え難いし・・・・と検索すると、どうやらtwitter上で論争が起きていたらしいのです。


ことの顛末はこちらに


近頃ではtwitter上でも嵐のように荒れるtweetを見ることはあったのですが、今回の推移はこれまでと様子が違いました。


メルマガでも佐々木さんは、ブログのコメント欄がfacebookのようなSNSに移行することで、匿名性の悪辣な書き込みが減ってくるのではないかというような論旨のことをおっしゃっていた覚えがありました。今回のようにtwitterでは匿名性がfacebookほど低くはないゆえか、佐々木さんに辛辣な言葉を投げかける広告業界の人々は、人物を特定されていないことを前提に、顔が見えない言いたい放題の状態であったのです。ところがその中の一人が佐々木さんによって社名人物名を特定されてtwitter上に載せられたと同時に発言はぴたりと止み、その後全くトーンの違う発言が現れました。それはもう見事なくらいに違う人物に。


長い間、この時を待っていたような気がします。


十三年も日記らしきものを書き続けていると、比較的穏やかな板前日記の場も二三年に一度くらい必ず顔の見えない匿名の反応がやってきます。それはブログのコメント欄であったことも、掲示板上であったことも、2チャンネルであったことも、mailであったこともあります。例外なく言えるのは自分の素性をあきらかにせず、高みからものをいう態度です。それらに何度苦しめられたか。反応してしまえばさらに場が荒れることを学んでいましたし、同じ土俵で同じ言葉使いをしてしまえば、長い時間をかけて積み上げてきた営業サイトが一気に崩れ去ってしまうことが目に見えていました。


素性をあきらかにしているサイトを運営している方が、こうした匿名の悪辣な発言に苦しんだことは必ずあるはずです。そのためにいい雰囲気を保ってきたコメント欄を閉鎖し、ブログを長い間更新せず、果てはサイトを閉鎖するという事態が何千あったでしょう。


板前日記のコメント欄を二三ヶ月前に使えなくしたのは同じような経緯があったからでした。佐々木さんのお話もあって、発言をtwitterfacebookにしてもらうことで匿名性がなくなってくればこの手の発言から解放されるかも・・・と考えました。そんな試みが始まった時にこの事件でした。


名前と勤め先を公にされたときの急展開、パニックぶり、裏の顔と表の顔が入り交じってしぼんでいく姿は、これまでの自分の苦しみが思い出されて胸がすくようでした。


私はこれまでnet上で表の顔と裏の顔を使い分けた発言をしたことはありません。顔が見えない処で悪辣な2チャンネル言葉を吐くのは、私にとってもっとも忌み嫌うことです。ヴァーチャルとリアルの人間性は常に同じであること、んなの本来当たり前であるはずなのにね。顔を見られてやばい行為をしないなんて幼稚園で教わること。