韓国ソウル旅行その1


観光というよりは、プライベートな用事で韓国ソウルを訪れました。


ほぼ初めての韓国ソウルです。


板前日記でご紹介するのはやっぱり「食」のお話、まずは初日にベタなカルビと冷麺。


「李相(イ・サン)」というお店に伺いました。



多くの方が本場の焼き肉を召し上がっていらっしゃるでしょうが、私は初めてです。この店で提供されるのはカルビだけ。焼く機械も違いますし、カルビの処理の仕方、肉質も日本とは全く違います。特に大きな違いがつけダレです。酸と辛子(和辛子っぽい)が効いたタレにスライスしたタマネギをタップリ入れて、巨大に焼いたカルビをはさみで切りつつ、様々な野菜で巻いたり、さらに青唐辛子を挟んだりしながら食べます。


ここで「肉質は日本の方が優れている」などという紋切り型の日本優勢を唱えるのは愚の骨頂です。一つの国の味は、長い歴史の中で育まれた文化、一口食べて口に合う合わないを論じてしまっては韓国を知るにはもったいなさすぎます。この手のカルビをさんざん食べ、国に滞在して気候や歴史を肌で感じた上で語るべきなんでしょうね。


私はこの味の違いに驚き、これが日本に入ってきたときにどんな風に変化していったのかにものすごく興味がわいたカルビでありました。



梨のスライスとともに食べるユッケも独特(というかこれが本当なの?)日本ではしばらく食べられない皿です。



このカルビとテーブルに並んだ様々なお皿がワクワクするほど面白かったこと以上に、この店の冷麺が素晴らしい。


麺の細さも、コシも、スープの味わいも日本では出会ったことのない上質な旨さです。この冷麺だけでもこの店に来る価値があるかも。



店は二階三階(三階は個室)にあふれんばかりの客が集い、賑やかな(一部でおかあさんたちの喧嘩もあったりして)熱気が凄いのであります。初日の夜にこの雰囲気に巻き込まれたことで一気に異国にやってきた気分が高まりました。


もうひとつ、韓国では「焼き肉=ビール」ではないのですね。「ビールはあまり美味しいものがありません」と現地の方がいうように、飲むんなら焼酎だということ。これも韓国初体験の私には面白い事実でありました。やっぱり風土(この寒さにビールはないですよね)の違いは大きいんでしょうねぇ。


寒さといえば、料理や町並みもさることながら、東海のぬくぬくした冬では感じられないワンランク上の体験したことのない寒さが一番のごちそうだったかも。