魚屋さんで目立つ素人
私たちが毎日仕入れに出かける魚屋さんはほぼプロ仕様です。
ごくごくまれに素人の方が買い物に来ていたりすると、もう誰がみても「あっ、素人さんだ」とともかく目立つのです。服装も、髪型も、立ち振る舞いも・・・ものすごく違和感があります。これっていわゆる市場でも同じです。何が違うんだろう?と考えるまでもなく、立ち姿が違っているのですね。
でもって
売る側の魚屋さんも一歩引いてみているような処があるものですから、迷い込んだ素人さんはさぞかし居心地が悪いであろうなと想像できるのです。一般の小売店で「これください」と注文するのとはずいぶんと雰囲気が違うのです。
よくTVなどで築地の場内の様子を見たりしますが、あそこでもまったく同じ。素人が紛れ込んでいるととっても違和感があります。
素人さんにとっては異空間なんでしょうね。
ときどきお客様に「私たちでも親方と同じ魚屋さんで買い物できるの?」と聞かれることがあります。そんなときは本気であれば必ず紹介をきちっとさせていただくか、私がいっしょにでかけるのでなければご迷惑をかけることになりそうな気がします。
これって料理店の昔ながらの使い方と似たようなところがあります。
一見→裏を返す→馴染み
最初に使うときには必ずその店のお得意に連れて行ってもらって顔をつなぎ(一見)、できるだけ早いうちにそのお得意抜きで再訪(裏を返す)、で、次からが馴染みとして受け入れられる。
店としても一番安心できるお得意様ができあがるのです。
たぶん魚屋さんでもこの手法でいけば、馴染みになって違和感なく受け入れられていくんでしょうね。
予約なしのフリーでの突然の訪問よりはずっといい客になる近道なのです。