ラジオの時代


TV地上波をほとんど見なくなって久しくなりました。


ドラマはこの数年ほとんども見たことがないし(「ちりとてちん」「チャングム」くらいかな熱中したのは)、TVニュース(特に民放)もあえて見ることを避けています。見れば腹が立つだけだし、このTVの中に私も含めた日本人の総意があるかと思うと頭がくらくらしそうです。


TVドラマを見るくらいなら「新日曜名作座」(NHK第一ラジオ)を聴いていたほうが心穏やかになれるし、「FMシアター」に耳を傾けたほうが創造力をかきたてられます。


先日から「新日曜名作座」では黒井千次の「高く手を振る日」のシリーズが始まりました。つい二週間ほど前に読んだばかりの本であるのに、西田敏之 竹下景子のコンビで語られると、「俺はあの小説の何を読んでいたんだろう・・・」と思うほど、物語の繊細なニュアンスが語りつくされ、この小説がより深くいとおしく感じられてしまうのです。語りの名手というのはこうも違うものなのか・・・と、先日書いたような思いをより強く感じました。


こうやってTVを見ない間に聴くラジオの時間は週に12時間くらい、pod-castで聴く時間はさらにその倍くらい。ほとんどは仕入れの途中の車の中とかウオーキングの最中、何かをしながら聴いています。ドラマだけでなくニュースや時事問題を含めた世の中の動きも、TV 新聞というマス・メディアから離れたところから、ラジオ、net、本などより多角的に眺めるのが今はバランスがいいように思えてなりません。