ご相伴ワインの悦楽〜黄金週間


月曜日にラマルシュのル・グラン・リュ2001に始まって、一昨日のドン・ペリニヨン アベイ1985、バタール・モンラッシェ(ルイ・ジャド)1991、シュバリエ・モンラッシェ レ・ドモワゼル(ルイ・ジャド)1991、クリオ・バタール・モンラッシェ1993、グラン・エシェゾー1988(ドメーヌ・ロマネ・コンティ)に続いて、昨日は


ヴォーヌ・ロマネ レ・ボーモン1989(ドメーヌ・ルロワ)
ムルソー2004(コシュ・デリ)



この一週間に赤ワインだけでもブルゴーニュ ヴォーヌ・ロマネ村 ほんの二キロ四方ほどに密集する極上畑を三本もご相伴させていただきました。しかもラマルシュとDRCとマダム・ビーズ。銀座や青山のグラン・メゾンなら当たり前でも、田舎町のしかも日本料理店で・・・です。なんとお得意様に恵まれていることか。


舌と鼻腔とのどと胃袋、脳髄にとって偉大なワイン経験は変えがたいものがあります。


ワインだけでなく日本酒も料理もそうですが、味わいの経験値が広がれば広がるほど感動の幅は広く深くなります。これらのワインをお持ちになられた方々と同様にお話したのは、「このワイン、めったにワインを飲まない人が飲んでもただのスムースにスルスルのど越しのいい飲み物としか思えないんだろうね」ということ。


ロマネ・コンティってそんなに美味しいの?」とか
「めちゃくちゃ高いワインってどこが違うの?」とご質問される方には、お金があるからっていきなりロマネ・コンティを開けても美味しいかどうかを理解することは難しいと思います。と申し上げています。


偉大なワイン 日本酒に頭を垂れるとき、グラスに鼻を近づけて言葉が出ないほどの感動を感じるとき、それらはそれまでの豊かな経験があればあるほど細かいニュアンス、このワインが偉大であることの価値基準が理解できるのだと思うのです。


知らなければ大きなお金を(ある人にとっては無駄に)使わなくてもいいことなのに、その感動を断片でも知ってしまうとさらにさらに深みにはまり、感性を揺さぶられる得がたい経験をすることができるもの、それが偉大なワインであり、日本酒なのです。


今週のような黄金週間、次はいつやってくるんでしょ。