備忘録として



山県有朋半藤一利
「マイルスVSコルトレーン中山康樹
西行花伝」辻邦生
バベットの晩餐会」イサク・ディーネセン
「日の名残」カズオ・イシグロ
絶対音感最相葉月
「ターン」北村薫
ボトルネック米澤穂信
「謹訳源氏物語一」林望
「葬送」平野啓一郎


明治維新から大きな戦争の敗北まで至った日本人の精神的な過程にはいつも興味を保っていたいと思っています。山県有朋は近代の天皇制の異形を作り上げた老獪な策士の印象があって、半藤さんの著書はそのおぼろげな知識をバックアップしてくれました。


1954-1966の10年ちょっとの間にマイルスとコルトレーンが成し遂げた音楽的業績は歴史に残るものです。かろうじて最後の一部をリアルタイムで肌で感じた私は幸せでした。この時代のマイルス コルトレーンの主な録音はすべて聴いてきたつもりでいたのですが、中山さんの綿密な時代考証と資料の読み込み方を通して再びマイルス コルトレーンを見つめると思いはより深くなります。


辻邦生さんは20代前半にのめり込みました。熱が冷めてからは注目作を読むくらいであったのですが、晩年の西行は初めてです。あまりにも素晴らしかった三田 誠広 さんの西行に啓発されて辻さんの西行も。


バベットの晩餐会」 昔何の知識もなく観たこの映画、料理の部分はまだヨチヨチ歩きだった料理人の端っこに生きていた私にも衝撃的でした。当時はまだワインの知識など皆無で(日本全体がそうでした) 最近twitter上で話題になったことで改めて注目してみました。するとディネーセンが「アフリカの日々」の作者でもあったことを知りさらに興味がむくむくと(無知と言えばものすごく無知です) 


「葬送」平野啓一郎さんは一度挫折してからの再読。そのほかはこれからボツボツ読み始めます。