地球の歩き方創刊30周年


地球の歩き方」が創刊30周年なんだそうです。


今では紋切り型の旅行ガイド本の一つに数えられてしまうようですが、30年前にこの本にお世話になった私には感慨深いものがあります。


私が一世一代(と本人は信じて疑っていなかった)の半年間北米貧乏旅行をしたのが1980年。まさに「地球の歩き方」をバックパックにしのばせ、すべての都市の宿泊と飲食(ほんのちょっとの観光)の参考にしました。net社会のいまでは考えられないほど、この本に投稿されていた同じ世代の若者の一言一言は、濃密でありがたい希少な情報にあふれていて、パッケージツアーを利用する旅行者のためのガイドブックとは雲泥の差でした。


「これこそ俺達が欲しい情報!」


とばかりに、安くても安全なホテル、裏路地にある地元のレストランを探し、パック旅行者達は行かない場所へとバスを乗り継いだのです。


検索イッパツで世界各国の情報が得られる今では考えられないほど、「地球の歩き方」にしか若者の生の声は存在しなかったのでした。


この感覚、すでにインターネットと携帯が当たり前になった若者には理解できないでしょうねぇ。net社会のもたらしたものの変革の大きさを改めて認識することになりました。