真逆じゃん


前回のお話では、「怒られたからといって上達が早くなるわけではない。体験的に知っている」などとしたり顔でほざいていた私ですが、実はずっと昔全く逆の経験をやっぱりしたり顔で語っていました。


もう五年も前の板前日記には「訓練、勉強の早道は恐怖体験、スパルタに限る・・・・ともいえます」などと言っています。


全くいい加減なヤツです。


しかし、あの中学生のときの恐怖体験を今の若者に同じように体験させたいとは決して思わないのです。


ひとついえることは、あの私塾に集まっていた素材(学生)はよりすぐりであったのです(もちろん私以外は)


素材がよければ恐怖教育であれ、やさしい教育であれ伸びるものは伸びるべくして伸びるのです。


実は前市長もこの私塾の卒業生で、この塾の話で盛り上がったときに「ボクの自慢はねぇ、”しゃもじ”(体罰)の経験が一度もなかったことなんですよぉ」とおっしゃいました。ほとんど全員が優秀である中でも特に飛びぬけた学生達は当然のようにかわいがられ、できないことによる体罰もないのです。教えたことをスポンジのように吸い込んでくれれば教えるほうも教え甲斐があるというもんです。


そう、教育で満足感を得るには、もともとのいい素材を獲得することに勝ることはありません。


ラソン小出監督高橋尚子という素材があって世界的なコーチとして認められました。普通の素材からは世界のトップを生み出すことは困難なのです。


はてさて、そうやって考えるとよりよき教育というのはいかがなものであるのか・・・私には五里霧中です。