スポーツマン スピリッツ


スポーツ音痴の私にはスポーツマンのメンタリティーはよくわかりません。


先日あるラジオのインタビューでスポーツ・ジャーナリストがこんなことを言っていました。


「息子にプロスポーツマンになれとはあんまり言いたくないんですよね。仕事柄たくさんの一流選手に出会ってきて、一流と言われる人たちって必ずしも人間的に成熟しているとはいえないんです。ガサツだし、意地悪だし、人にやさしいとは言えない人がかなり多いのが現実なんですよ」


確かに。


たとえばサッカー。ワールドカップが日本人の視野に入ってくるようになってからというもの、世界で戦うためには、スポーツマンシップよりもあらゆる手を使って勝つことが優先されることが市民権を得てきたように思えます。


たとえばゴルフ。全くの素人の私が見ても、プレーオフの駆け引きは結構泥臭いものであることがわかります。そこにはフェアプレーが優先するような世界はないような気がします。「性格悪いかも」というプレーヤーのほうに勝ち目があるかもしれません。



よくないのはメディアの最近の傾向にもあります。スポーツだけでなく、その道で一家をなした人を取り上げる番組は各局で頻繁に企画されています。たとえば「プロフェッショナルの流儀」昔の「プロジェクトX」「情熱大陸」「ソロモン流


すべての番組は、一流のプロを人間的にも完成された人であるかのような虚像を作り上げています。メディアが作り上げた虚像をありがたがる人がいかに多いか。ドキュメンタリーは真実であると思い込むのです。


「人を惹きつける魅力があるから周りがついてくる」
「一流の人たちは家庭も大切にする」
「匠達は日常行動の一つ一つに意味がある」


ほんとかぁぁ。


どんな優れた仕事をする人も、生活者としては一般人と変わらないのです。むしろ生活者としては様々なことを犠牲にしたからこそ優れた仕事を残せたともいえるのです。


中田もイチローも冷静にインタビューを見れば、年相応の若者で、年相応の見栄っ張りと虚栄があります。



最近のメディアの異常な持ち上げ体質と、落ちた時の過激な叩き方こそに問題があるような気がするのは私だけ?