jazz V.S. 演歌


音楽はテクニックがあるミュージシャンがいい音楽を奏でることができ、テクニックのないミュージシャンはより劣った音楽しかできない・・・わけではありません。つまり上手い人だけが感動を生むわけではないのです。


とはいえ、
テクニックは表現力をより多様にし、感動を作り上げるツールを豊かに持てる手段でもあります。


私が昔から聴いているjazzの分野では、jazzを演奏しているというだけでテクニックがあるかのように思い込まれることが間々あります。特にヴォーカルの分野ではjazz歌手のほうがアイドル歌手よりもワンランク上であるかのように、演歌歌手よりもリズム感とテクニックがあるかのように。。。。しかしながら、日本ではやっぱり力のあるのは演歌歌手です。圧倒的です。


先日録音しておいたラジオドラマの新春スペシャル版を聴いていたのです。オーディオドラマと銘うった泉鏡花を主役にした5.1chのドラマには主演の石川さゆりの歌が数曲はさまれていました。


これが凄い。「な、な、なんだぁ!この圧倒的な歌唱力は!」と釘付けになりました。表現力が緻密なのです。一音一音にわたって手入れがきめ細かい。きっと感性だけで歌っているのではなくて小さな積み重ねを幾重にも重ね、さらにそれを大様に捉える感受性を持っているのだと思います。日本人の歌手の中でお稀有な存在と見えました。


石川さゆりとっていもたまぁぁにTVで小耳に挟むことはあっても、一曲通して聞いたのはむかーーーしの紅白での「天城越え」くらい。あんときも「スッゲー」とは思ったのですが、二時間のドラマでは音楽担当は職人樋口康雄。演歌にとらわれないユニークな曲想も交えて石川さゆりの実力を引き出します。もともと歌の上手さに定評があることくらいは知っていても、なぁんとなく知っているのとまとめて聞くのではえらい違いです。彼女を演歌の世界だけに置いておくのはもったいなさすぎます。もしかすると私がしらないだけで(「♪ウィスキーはお好きでしょ♪」ってのは知ってます)美空ひばりばりにjazzも歌っているのでしょうか。


石川さゆり 極めつけアルバムなどどなたか教えてください。