「とりあえずビール」は正しいか?
net上の新聞記事はすぐに削除されてしまうので、そのままコピペしてみます。こんな記事がありました。
「日刊ゲンダイ」より
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●「とりあえず…」は死語になる
暑い! そしてビールがウマい! この季節、仕事帰りに生ジョッキを傾けるのはサラリーマンにとって至福のひとときだ。たまには新入社員を交えて暑気払いでも、と考えている人もいるだろうが、最近は「ビールが飲めない」という若手社員が増えている。
「若者のビール離れは著しい。女の子だけでなく、男までが“ビールは苦くて、おいしくない”と言うんです。ウチにも、ビール会社に入社しておきながら、シレッと“ビールは飲めません”という若手社員がけっこういますよ。なんで入社を志望したんだか」(大手ビール会社社員)
国内でのビールの総消費量は94年をピークに減り続けている。売り上げが伸びている第3のビールや発泡酒を含めた総需要も右肩下がり。代わって伸びているのがチューハイやカクテル類だ。
かつては飲めなくても最初の一杯はビールという暗黙の了解があった。それが社会人のたしなみではなかったのか。
「若者の多い酒席ではチューハイやカクテルなど思い思いの酒で乾杯するのが普通になっている。居酒屋でカルーアミルクを飲みながら刺し身を食べる人も見かけます。生ジョッキは重たくてイヤだという声も聞きます」(酒関係の雑誌編集者)
どんだけひ弱なんだ! 席について全員が“とりあえずビール”という文化は廃れつつある。
【2008年7月24日掲載】
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この記事を知ったのはいつも拝見している赤尾先生のブログからでした。
赤尾先生がおっしゃるには
「この記事紹介をフックに『ピンポン!』では,メンバー全員が若者に悪罵を浴びせ,あげくに「いつまでもオッパイが恋しいオコチャマね」と福澤朗が宣ったのだが,そうした価値観の強制は,大広告主でもあるビール会社のためにも止めてもらいたいものだ。「暗黙の了解」は「暗黙」であって,強制するものではなかろう。酒には甘い社会からそろそろ脱却すべきだろ」
「どんだけひ弱なんだ! 席について全員が“とりあえずビール”という文化は廃れつつある」
「”いつまでもオッパイが恋しいオコチャマね”と福澤朗が宣ったのだが」
とまでいくと、オヤジの悲しく血迷った叫び声に聞こえてしまうのであります。
「とりあえずでない美味しいビール」を訴え続けてきた私からみると、全く次元の違うお話なのですが、ビールに説得力があれば「とりあえず」というビールのさびしい扱いはなくなります。
季節ごとに変わるビールや、一般店では飲めない頃のブラウマイスターを始めたのが確か十年ほど前、すでに私ン処ではビールは「とりあえず」ではなくなっていました。昨年秋から念願かなって使えるようになった「ガージェリービール」が決定打になって日本酒やワイン同様にビールも食中酒として胸を張ってお客様にお出しできるようになりました。
私にとってビールは「とりあえず」ではなく「最初から最後まで日本料理にぴったりの最上の友」なのです。日刊ゲンダイのいう「とりあえずは死語になる」は逆の発展的な意味で、すでに死語です。
しかし、「とりあえずビールは文化」か?