チャイコフスキー五番


先日のNHK-FM吉田秀和さんの番組で放送されたのはチャイコフスキー交響曲第五番。ブラスバンド経験者(特に金管楽器)にとってチャイコフスキーの四番、五番、「1817」は心が熱くなる曲です。ゲルギエフウィーン・フィルのそれは大きくうねりゆれながら優雅に舞うバレーのようにきらびやかで心を動かす名演奏でありました。ゲルギエフという人のタクトは悪魔のようです。ウオーキングの最中にウットリしながら聴いていると、自転車に乗った若者がひとりふたりと私のことを振り返りつつ走り去ります。「あっ」知らず知らずのうちに大きな声でオーケストラにあわせて歌いながら歩いていたのでした。第二楽章のあのホルンの主題なんぞはうたわずにはいられないほど美しいのですから。深夜とはいえ。