賑わいの怪


怖いもの見たさ・・・で、しばらく前にこの地に出店したチェーンの喫茶店に入ってみました。ファミレスにもずいぶん長いこと出かけたことがなかったのですが、チェーンの喫茶店は覚えていないくらい久しぶりです。有名なひと皿もあったりしてnet上で話題にもなっていたものですから、「一度は食べてみなくちゃ」とドアを開けたのです。


日曜日の午後、店内は満席、私がいた間も一度として空席ができたことがないほど賑わっています。街中のスターバックスドトールあたりでも最近ではこれほど賑わっているのは見たことがありません。メニューを開くと品揃えは思ったよりも少なめ、期待したビックリメニューもほんのちょっとです。


軽食と飲物を頼んでいざ食べてみると、見た目から想像できる通り「えっ?これあり?」と思うほど味はよろしくありません。カフェオレはインスタントで自分が作ったほうが美味しいくらいで、サンドイッチもヤッツケ仕事、椅子は座りにくいし、オシボリは消毒臭がして、客席から厨房奥の倉庫が見えてしまっています。だからといって値段が安いわけでもありません。


飲食店に携わる身としては「不味ければ絶対にお客はこない」というのは基本中の基本です。なのにこの味でこの賑わい。美味しくないことに呆れる以上に、まったく比例していないこの賑わいの不可解さに腰が砕けそうになります。すぐ近所のこじんまりした個人の喫茶店には客は独りしかいないのに。。。。


どうしてなんでしょう?この理解を超えた不思議をどなたか解明してくださいませんでしょうか。人気の経営コンサルタント、食プロデューサーの手にかかればこのくらいはお茶の子さいさい?世の中美味しいから賑わう時代ではなくなっているのですか?ああ、