食い散らかし


休日にやっと読み終えた真保裕一「栄光なき凱旋」 上下二巻とはいえ三週間以上かかってしまいました。なかなか読み進めなくて、途中で「三谷幸喜のありふれた生活〈5〉有頂天時代」を読んだり、TVドラマつながりで山本周五郎「ちいさこべ」読み返したりと食い散らかしていました。 真保裕一は前回灰色の北壁で「相性いいかも」と意気込んだのですが、今回ははちょっと肌に合わなかったかもしれません。苦労した「栄光なき凱旋」で日米戦争のリアルさが冷めないうちにと、積んであった「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」にすぐ取り掛かると、こちらは夜の二時間ほどで半分ほどまで読み進むほどのめり込めます。 硫黄島の凄惨な戦いは8月にTVで、数少ない生き残りの生々しいインタビューに衝撃を受けただけに、興味はますます深いものになります。もうじき公開されるクリント・イーストウッドの映画「父親たちの星条旗」の公開までに、忘れてはならない戦争の記憶を確かにするために。