鍋〜パスタ〜チーズ


昨日の休日、大切なお客様があってお昼に豪華な鍋、夜は軽めにパスタでありました。


軽めといってもパスタは唐墨のパスタと海胆のパスタ(痛風の方には無理?)


唐墨は自家製唐墨の端っこばかりを集めたもの、アーリオ・オーリオにごっそりそいつを混ぜて出来上がり、同時進行で、ニンニクのみじん切りをオリーブオイルでこんがり炒め、白ワインを少々、トマトピュレを少々、生クリームをたっぷり、煮詰めて塩コショウして最後に海胆をどっさり、で、パスタをからめれば出来上がり。


和食料理店ならお手のものの食材で豪華なパスタを食べることができます。


赤ワインはメルシャンの偉い方にいただいた「長野メルロー1999」 「桔梗ヶ原メルロー」が美味しいのは前回しっかり認識したのですが、「長野メルロー」も同様に素晴らしい、メルローのよさをストレートに味わえます。そしてこのコストパーフォーマンスのよさは驚異的。この味にこの値段は特筆ものです。私ン処のリストに載せも全く違和感のないワインでありました。濃厚な海胆のソースの相性も抜群です。



そういえば、朝ご飯に食べたブリー(チーズ)は連れ合いが近所のマーケットで買ってきたフランス産でした。当然大量生産されたものですが、最近チーズをマーケットやデパートで買ったことがなかったものですから、「えっ!普通に出回っているブリーってこんな不味いもの!」恐ろしいほどよろしくありません。店でいつも手に入れているものは産地も生産者も熟成具合も選ばれたものですから美味しいのが当たり前なのですが、この味のギャップは、昔銀紙に包まれていたプロセスチーズしか食べた事がなかった私が、はじめてカマンベールと名のついたナチュラルチーズを食べたときと(30年前)同じくらいのものです。たぶん、あの時食べたカマンベールは、今不味いと思ったブリーよりも程度の低いものだったはずですが、舌がおごってしまった不幸ともいえるかもしれませんね。


きっと世間で、「ブルーチーズはどうもだめ」とか「山羊系だけはだめなんだよねぇ」とおっしゃる方々も、ちゃんと選ばれたブルーや山羊を食べれば考え方が変わるかもしれません。


実際つい先日ワインをお召し上がりのお客様に「チーズでもいかがですか」とお持ちした時、「山羊だけは避けておいてください」という方がいらっしゃいました。その方だけは除いて他の方には熟成が進んだシェル・シュル・シェールにあんぽ柿を合わせてお出ししました(近所の豪腕ソムリエさんに教えてもらった秘策)「あっ!これ美味しい!!」の言葉に「山羊はだめ」という方も恐る恐る手を伸ばすと「あれーーー!山羊ってこんなに美味しいのぉ」とぱっくり食べていただけました。ちゃんと美味しいものを知ると目から鱗が落ちると言う経験をたくさん見てきました。「チーズは無理」というあなた、本当のチーズの世界をご存知ないだけなのかもしれませんよ。