お酒の値段

お座敷でお客様がワインのお話をしていました。


オーパス・ワンを買おうと思ったんだけどね、高くて」


オーパス・ワン」シャトー・ムートン・ロートシルトとロバート・モンダヴィが共同で造ったカリフォルニア・プレミアワインで、店頭価格でも2万〜3万円はする、カリフォルニア・ワインの中でも頂点を極めているワインのひとつです。


オーパス・ワンは1995 1996年のヴィンテージでしたら置いていますが」と私。


「へーーー、いくらすんの?」
「えーーと、リストの価格で1995年が38000円 1996年が36000円だったと思いますが」(と慌ててワインリストを確認する)


「えっ!ネット価格より安いじゃん。ネットでは45000円くらいしてるよ、そのヴィンテージ」


調べてみると1995年1996年とも「特別価格46000円(店頭上代価格70000円)」とあります。知らないうちに価格は倍以上、いつのまにか私ン処でワインプラス料理くらいの値段にまでなっていたのでした。


かといって、5万円近い金額を出して飲むワインでもないような気がします。値段には特に厳しいワイン通が私ン処のリストをご覧になって、今の値段以上のオーパス・ワンを見たら「儲けに走った」と冷たい目でごらんになるに違いありません。



そうえいば、今手元にある入手の難しい日本酒も、品物が特に薄くなる11月くらいになると、ネット価格は4倍になることをお客様に教えていただきました。黒龍石田屋、田酒斗瓶、十四代龍月 双虹などなど。ってことは今がんばって仕入れたお酒をお客様に飲んでいただかずに10ヶ月寝かせてネットで売れば、国産車くらいは買えてしまう値段に跳ね上がるのです。まっ、んなことしら信用失墜、笑いものですが・・・・ネット上で行われるプレミア酒の売買は森伊蔵芋焼酎)だけでなくますます異常になってきているのですね。


お酒には味に似合った値段がつくのが当然のことなのですが、なんか変。