コーチの力

元巨人 デーブ大久保がいい事言ってました。


「選手が失敗したとき”なんでこんなことできないんだぁ!”って怒るコーチが間違っています。”お前の教え方が悪いんだろう”と、コーチを責めればいいんです」と。


五輪を見ていて様々な選手とコーチの関係があることを知ります。


「先生」とコーチを呼ぶ柔道チームは、高校野球といっしょで、中学高校の師弟関係がそのまま持ち越されている感じ。「お前の教え方が悪いんだろう」とは口が裂けても言えないでしょう。


野球は最先端のプロだけに高校野球ムードはないとしても、体質としては同じものを引きずっているかもしれません。日本の野球界はプロもアマも選手を持ち駒として使う要素が強いと聞きます。(野球音痴ですからよくわかりませんが)とすると、選手起用も含めてコーチ(監督)の責任は重大なわけで、オーストラリア戦で中畑ヘッドが「どうして負けたのかわかりません」という言葉に冷や汗が出ます。


チーム北島にはコーチだけでなく、彼を取り巻くスタッフ全員のプロ意識が感じられます。それでいてスタッフはしゃしゃり出ていません。北島に世界新を出させる、北島に金メダルを取らせるという明確な目的を達成できるというのは、選手個人の力ではできないことを如実に現しているようです。


シンクロにはカリスマコーチがいるので有名ですが、考えてみると金メダルをとったロシアチームの選手は若干21歳。個人の名前は覚えていないほど、ロシアとしての強さを感じます。常勝ロシアには小谷も武田も立花という個人がいなくて、若干21歳ペアが金を取ってしまうというのは、明らかに指導者が優れているのでしょう。常に世界の二位をキープできるというのも凄いことですが、ロシアのコーチはさらに優れているのでしょうね。


山本ジャパン、長嶋ジャパン、柳本ジャパン・・・・○○ジャパンがたくさん出てきた五輪の中でコーチの力と選手の能力がいい形で現れたのはどのチームでしょう。


そしていつか、「お前の教え方が悪いんだろう」とコーチを選べる時代が果たして日本にやってくるのでしょうか。