新年


新年明けましておおめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。


毎年正月の朝はゆっくり始まります。


シンプルなお雑煮と、昨日までに作り上げたおせち料理、冷蔵庫の中からみつくられた極上の日本酒(今年は農口尚彦作”如”)、輪島塗の業者が毎年くれる新しい塗り箸が食卓に並びます。


おせち料理は楽しむというよりも、自分の作ったものを一日経てお客様と同じような状態でどのように感じられるかを確かめる意味で試験をしているようなものです。


正月にどのように舌に感じるかを計算して味付け調理をしているつもりでも、全体のバランスを考えると若干のズレがあったり、かなりしっかり味をつけたつもりでもぼけていたり・・・・普段はできたてを召し上がっていただく料理が多いだけに、おせち料理というのは何十年やっても難しいものです。


このときの冷静な判断が次のおせち料理に反映されるのですから、おせち料理というもの年季がものをいうのです。


祖父も父も亡くなってしまっていますので、昭和何年からおせち料理を始めたのか確かめるべくもないのですが、店売りでおせちを始めたのは浜松では私ン処が初めてなのだとよく聞かされていました。


今回のおせちの仕込みは仕事にゆとりができていましたので、次はさらに手の加わった料理ができそうです。今からしっかり考えればいいのですが、やっぱりぐうたらな私はあと340日くらい経ってやっとあせり始めるのですね。


今年こそ・・・・と毎年思うのですが。。。。なんて新年早々反省していてはいけませんでした。