毎度ありがとうございます


お客様をお出迎えするときには「いらっしゃいませ。毎度ありがとうございます」



で、
一〜二ヶ月の間に見えておいでなら「先日はありがとうございました」・・・・です。



前回のお話をちょっと持ち出すことで、お客様は「覚えてくれている」を意識して気分のいいものです。もちろんご予約の時点で前回の料理とお酒、器などを確認しますので、思い出さなくては困ります。


若いカップルなどの男性が「裏をかえした方」(二度目)でも常連であるかのようにおもてなしすれば、お相手の女性には高得点が期待できます。こういう店のお馴染なんだ・・・・と。


逆に下心はともかく若い女性とも見え、奥様とも見える男性の場合には「毎度ありがとうございます」も「先日は・・・・」もなしです。冷や汗モノです。場を見てからお話をしなくてはいけません。


同伴で見えるおねーさんも同様です。お連れの男性が「先日・・・・って誰と来たんだ?」と思うか、もっとお遊びを心得ているかは、場を見て判断しなくてはいけません。


プライベートで奥様などとご来店していただく常連さんも、仕事上の上司とお見えになるときには「毎度ありがとうございます」「先日は・・・・」はなしです。「俺など接待でしかこられない店に顔が利くのか?」と、ねたみになる可能性だってないわけではありません。「そういうもんなんだよ、日本の企業なんて」とある銀行家の方に教えていただきました。



こういう裏話を聞いて、あざとい手練手管とみるか、気遣いと見るか、どうなんでしょう?


それ以前に、前のご来店を思い出せない・・・・っていう、もの覚えの悪さが私の最大の弱点なんですが。情けない。