創作


今日の休み、ランチに出かけた店で食べたのは「たっぷり黒ゴマのあんかけ パスタ」


少々細めのロングパスタに黒ゴマ、葱、若布などが入ったとろみのついたスープがかかっていました。天盛に温泉卵が乗っています。黒ゴマあんかけ蕎麦のような・・・・。


一昨日TVのグルメ番組で見たお奨め料理は、石焼ビビムパの熱々鍋に海鮮ピラフというのかチャーハンのようなもの入れ、上からコンソメベースのかき卵を混ぜたスープにバルメジャーノ・レッジャーノを加えてをじゃーーーとかけて食べるというもの。


ビビムパのような、あんかけチャーハンのような、ピラフのような、中華のおこげのような、雑炊のような、カルボナーラ(卵+パルメジャーノ)のような・・・・。


特に若い方の店では創作料理が持て囃されています。


「目新しい」「他のと違う」がなければ店としてやっていけないほどです。


お客様に納得していただく創作料理を作り出すというのは全く難しいことです。私などない頭をひねって考え出しても、30品作って一品お客様に出せるかどうか・・・・くらいが関の山です。


一方で、尊敬する上野万梨子さんが新しく出版された本では、「WA-fumi」と題されて、フレンチをベースにした和風エスニックのテイストのある献立が並んでいます。


ここで紹介される一皿一皿はどこかの国の料理を持ってきて何かと組み合わせた・・・・というような安易な姿勢が見えません。きっと、しっかり身についたフレンチ筋がまっすぐに通っているためなのでしょう。


創作料理でいつも気になるのは、美味しければいいじゃん以上に、創った方の築き上げたスタンダードがちゃんと見えるか・・・・ということです。口で説明するのは難しいのですが、料理人が見ると、創った方の素養というのが案外見えるものなのです。


上野さんの料理には素養を感じる上にオリジナルがあります。


そういう創作料理こそを考え出してみたいものです。


一般受けするのは「美味しければいいじゃん」って皿だったりもするのですが。