配達


日曜日、「○○と○○へ出かけてきます。お昼過ぎには戻ってくるけど」と女将。


「はい、いってらっしゃぁぁい。気をつけて」と私。


日曜日は法事やらお祝いやらの仕出し料理が忙しいことがあります。ほとんどがお昼、11時半から12時の注文ですので、仕事を間に合わせる以上に配達の段取り組合せが大事です。


いつもより早起きして料理場であたふたしながら、なんとか料理は時間とおり間に合いました。配達も車と人間がフル稼働です。


「○○は○○町を回って、○○町へ」
「○○は一度帰ってきてから○○町へ行くように」
「私は、○○へいくから」と支持をすると


「親方、自家用車は女将さんが乗ってきましたよ」
「あっ!今日は自家用車も使うってぇの忘れてた」


予約の時間に間に合いません。今から携帯で呼び出しても無理。
やむなく私は急遽タクシーを使って配達です。


まったく、なにぼぉぉとしてたんでしょう。


タクシーの運転手さんに「車が間に合わなくってタクシーをお願いしなくちゃならなかったんですよ」とお話すると、


「近頃は配達タクシーって人じゃなくて物だけ運ぶサービスもしてるんですよ。仕出しの○○さんもよく使っていただいてます。お医者様に薬だけ取りにいくって仕事もあるくらいですから」と


そうか、継続的な配達の人件費と車の維持費を考えたらタクシーのほうが効率的なのか。知らなかった。


時代遅れな頭の板前でした。