白いシャツ
お気に入りの白いシャツを手に入れるというのは難しいものです。
定番中の定番なのでいつでもありそうなのになかなかありません。
スーツにあわせるドレスシャツは、デパートでより好みをしなければたくさんありますが、お気に入りとなるとなかなか。
私の場合、スーツを着なくてはならなくなり始めた頃、「チット」というアルマーニのファクトリーメーカーや「ターンブル&アッサー」に出会う事が出来ましたので、何枚かをまとめて用意しておいてそれで充分満足していました。
その後のイタリアン・クラシコブームのおかげで「ルイジ・ボレリ」や「バルバ」などのシャツが手に入るようになったのですが、白のスタンダードなシャツとなると田舎町では案外難しいのです。
で、
やっと入手した「フライ」の普通の白いシャツ。これが素晴らしい。
何の変哲もない形なのに絹のようにしなやかな生地といい、ディテールの細やかな仕事といい。
いっぺんで好きになったとはいえあまりに作りが繊細で、汗をかきそうな場所へは来ていけません。所詮私のような肉体労働者には分不相応なシャツでありました。
もう一つ、頼んでおいて見つけてもらったカジュアルな白いシャツ。
オックスフォード生地のボタンダウンで、昔ケネディ大統領がオフの時にコットンパンツにノーネクタイで着ていた、洗いざらしノーアイロンみたいな奴です。
これは前述の「フライ」のシャツとは好対照をなす、ごわごわ厚手でざぶざぶ洗濯機で洗えそうな生地です。
こういうシャツがあれば、休みの日にはチノパンかジーンズにあわせて気楽に着られます。パスタをガツガツ食べてシャツにソースのしみをつけても気にならないかも。
でも、こういうシャツって今風にすそをパンツに入れずに、ボタンをはずして着るんでしょうかねぇ。どうもああいう風に着こなせない私はやっぱりオヤジです。